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今注目の最新美容!決め手は細胞!?


最近の最新研究では、「細胞再活性化」という発想があります。 老化したパーツごとに行われてきたアンチエイジングとは異なり、”細胞そのものに働きかける”という新しい発想です。今回は、細胞を再活性するしくみや方法を深掘りしていきます。

目次

今、注目の細胞再活性化とは?!

最近の最新研究では、「細胞再活性化」という発想があります。
老化したパーツごとに行われてきたアンチエイジングとは異なり、”細胞そのものに働きかける”という新しい発想です。そのカギとなるのが「オートファジー」(以前に投稿しました、人体のしくみ>細胞小器官>リソソームでも述べています)や「サーチュイン遺伝子」の存在です。今回は「オートファジー」や「サーチュイン遺伝子」についてご紹介させていただきます。
これらを活性化すると健康寿命が延びることも分かってきました。普段、細胞は新陳代謝や修復を繰り返しながら私たちの身体を健全に保っていますが、解剖の回復が下がると、細胞そのものの機能が低下していきます。これが老化の正体です。

オートファジー

オートファジーとは、リソソームの機能の一つです。(リソソームについての説明は、『からだのしくみ』>細胞小器官に載せてあります)
劣化や損傷のある細胞組織を分解やリサイクルし、細胞内の有害物質や老廃物の排泄を行います。細胞内の新陳代謝とも言えますが、肌のターンオーバーに代表される”細胞そのものが生まれ変わる”作用とは異なり、車の部品交換のようなもので、劣化したもの限定の新陳代謝となります。このオートファジーのおかげで、神経や心筋細胞のようにほとんど新陳代謝が行われない部位も健全に保つことが出来ます。
オートファジーが働くと、細胞を傷つける活性酸素の除去、細胞の修復、脂肪燃焼、シミ・シワ防止、動脈硬化防止、糖尿病の予防、認知症予防、難聴予防といった人体の健康度を図るバロメーター70~100項目のほとんどが改善すると言われています!

サーチュイン遺伝子

サーチュイン遺伝子とは、長寿命遺伝子や抗老化遺伝子とも呼ばれ、老化を制御する遺伝子のことです。
私たち哺乳類を含めた多くのの生き物に備わり、老化を制御している遺伝子です。老化は、年齢を重ねれば重ねるほど顕著になっていきます。不老不死は、歴史の中でも多くの偉大な方々が求めていたもの…その解明されっつあります。
2000年に酵母の中から、米国・マサチューセッツ工科大学のレオナルド・ガランテ教授によって発見されました。
サーチュイン遺伝子の活性化により、身体能力や糖代謝、脂肪代謝の改善や生殖器官の延長といった健康寿命をより若々しく過ごすことが出来ると期待されています。また、これまでの研究によると、脂肪細胞や肝臓、骨格筋といったすべての臓器において、その機能を良い方向へと導く結果が出ています。
高齢化の進む現代では、寿命が長くなる一方で、健康寿命とよばれる期間にいかに若々しくいられるかも課題の一つです。人の一生の中で、遺伝子的にプログラム化されたような病気の発症はなかなか抑えられませんが、老化にあたる「機能低下」は遅らせることが出来ます。
例えば、皮膚で考えてみてください。あなたが80歳を超えたときに、シミやシワが少なく、ハリがあり、怪我をした時も治りやすい肌だったらいいと思いませんか? さらに認知症や難聴といった多くの加齢性疾患について、サーチュイン遺伝子は抑制効果のあることが明らかになっているのです。

サーチュインファミリー

サーチュイン遺伝子には、局在する場所や機能により、現在7種類(SIRT1~SIRT7)あることが分かっており、サーチュイン遺伝子ファミリーと呼ばれています。現段階では、目的に合ったファミリーを決めて、活性化することが必要です。例えば、延命を考える場合は、SIRT1とSIRT6を活性化させるようにします。また抗酸化作用を期待する場合は、SIRT3をターゲットにすると、皮膚での活性酸素が除去されやすくなり、メラニン抑制からシミをできにくくするといった期待もできます。サーチュインファミリーのうちSIRT1を活性化すると、ミトコンドリアの産生と機能が高まり、酸素消費能や体温保持力が上がります。美容面では、シワ改善やセラミド合成効果があります。逆に不良なミトコンドリアや未成熟なミトコンドリアは、オートファジーにより自己処理されるという流れです。オートファジーにおける分解およびリサイクルとサーチュイン遺伝子の合成をセットにすることにより、細胞の代謝回転を回し、若々しい細胞を保つことが期待できるでしょう。

サーチュイン遺伝子によるDNA損傷の修復機能

DNA損傷の多くは、紫外線やストレス、生活習慣の乱れによる活性酸素によって引き起こされます。また、細胞内でエネルギー産生を行っているミトコンドリアに不具合が生じると、大量の活性酸素が生じて組織に被害を及ぼすことも。そこで登場するのがサーチュイン遺伝子です。サーチュイン遺伝子が発動すると、必要に応じて酵素を産生し、DNAについた傷の修復を行います。オートファジーとサーチュイン遺伝子による劣化細胞の改善は、加齢とともに弱まっていく傾向にあり、それが老化や肥満、骨粗鬆症や生活習慣病などの原因になっている可能性があります。そこで、近年はオートファジーとサーチュイン遺伝子を活性化させ、機能を取り戻す「細胞再活性化」に注目が集まっているのです。

細胞再活性化に効果のある生活習慣とは?

老化や肥満、骨粗鬆症や生活習慣病など、人体の健康度がほとんど改善するといわれている、細胞再活性化。
効果のある生活習慣を取り入れることで、いつまでも若々しい状態を保たれるかもしれません。

①プチ断食とカロリー制限

一時的に細胞を飢餓状態にさらすことでオートファジーを活性化することが出来ます。またカロリー制限によってサーチュイン遺伝子の活性に関わるNAD(ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド)という補酵素が増えることにより活性化スイッチがオンの状態になります。つまり、満腹のじかんが少ないほどサーチュイン遺伝子が活性化しやすくなるのです!ただし、しっかりと食事内容を見極めたうえで行わないと、タンパク質不足による筋肉量低下を招いたり、ミネラル不足による不調をきたしたりすることもあるので、注意が必要です。

②高脂肪食除去

高脂肪の食事を避けることで「ルビコン」というオートファジーを抑制するタンパク質を減らすことが出来ます。

③適度な運動

カロリー制限と同様、軽度の運動によってサーチュイン遺伝子を活性させるNADが増えます。

④寒さ対策

寒さによる刺激でサーチュイン遺伝子のスイッチを入れることが出来ます。

細胞再活性化の生活習慣についてのまとめ

再活性化に効果のある生活習慣①~④までをご紹介いたしましたが、大切なのは、身体に適度なストレスをかけるということです。
自己流の運動や食事制限は、怪我や栄養失調、フレイルという身体および認知機能の低下を招く可能性があるので、十分な注意が必要です。

細胞再活性化に効果のある食品とは?

次に、最近の研究で細胞再活性化の効果が確認された食品について紹介していきます。
生活習慣と食事で、上手に活性化スイッチをオンにしていきたいですね!

オートファジーあるいはサーチュイン遺伝子の活性に効果的な食品成分

NMN(ニコチンアミドモノヌクレオチド)は摂取すると腸内で速やかに吸収され、NADに変換されます。食品では、枝豆やアボカドに含まれていますが、ごくわずかです。
次にカテキンです。カテキンはお茶類に含まれ、オートファジーを活性化します。
スペルミジンは、複数の臓器におけるオートファジーを活性化することが確認されています。食品には、みそや納豆などの伝統的な日本の発酵食品やキノコなどに豊富です。人体でも合成はされるのですが、年齢とともに産生が減っていきます。
アスタキサンチンは、スキンケアでも含まれる成分です。鮭やいくら、海老に含まれる赤色の天然色素のことです。オートファジーを活性化する働きがあることが分かっています。

オートファジーとサーチュイン遺伝子の相互に働きかける食品成分

最新の研究では、オートファジーとサーチュイン遺伝子両方に働きかける食品素材にも注目が集まっています。サーチュイン遺伝子はDNA損傷の修復だけでなく、オートファジーの活性も主導しており、細胞内の新陳代謝や有害物の除去を行うオートファジーが実行部隊のように機能して、細胞再活性化を行っています。つまり、オートファジーとサーチュイン遺伝子の両方に働きかける食品があれば、より効率的に全身の細胞にポジティブな影響を与えることができるのです。
レスベラトロールは、赤ブドウの種や皮、ピーナッツの薄皮などに含まれ、カロリー制限をしなくてもサーチュイン遺伝子を活性化すると注目された成分で、オートファジーに関与する遺伝子も誘発することも確認されています。
ウロリチンは、関心が寄せられている食品成分です。ザクロやベリー類、ナッツ類に含まれ、世界で初めて損傷ミトコンドリアを除去するマイトファジー(オートファジーの一種)が観察されました。同時にNADも増加させるので、サーチュイン遺伝子のスイッチも入れることが出来ます。また、ウロリチンは、サーチュインの活性を通じて、紫外線によってダメージを受けた皮膚細胞を修復するという作用があるという研究結果があります。今までの紫外線を防ぐからダメージケアも行い、環境変化による不調に悩む人も対策しやすくなるのではと期待しています。

細胞を若返らせるまとめ

今回はエイジングケアについて、細胞レベルまで踏み込んでご紹介しました。かなり専門的な内容となってしまいましたが、「オートファジー」や「サーチュイン遺伝子」を中心とした細胞再活性化のアプローチは、従来のアンチエイジングの概念を覆すものです。将来は、美容も健康も”細胞そのものに働きかける”という発想が主流になっていくでしょう。人生100年時代と言われていますが、歳を積み重ねていくことがマイナスや不安から解き放たれ、明るい未来になるのが楽しみですね!

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